ももこのわや日記

備忘録的な。

【感想】国立劇場に3月歌舞伎公演を観に行きました

こんにちは、ももこです。

桜がいい感じに咲いてきましたね。近くの河川敷にもたくさん植わっていて、毎年とってもきれいです。職場の近くにも桜の名所があるから、この時期だけは出勤もすこーしだけうきうきします。

 

さて、春うららかな去る日に、国立劇場に歌舞伎公演を観に行ってきました。

国立劇場の桜もきれいに咲いてましたよー!

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3月公演の演目は「増補忠臣蔵ー本蔵下屋敷」と「梅雨小袖昔八丈-髪結新三」。

タイムスケジュールは国立劇場HPに載ってます(下の方)。

http://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_l/2017/3108.html?lan=j

35分休憩の間に、ロビーでお弁当を広げるのが楽しいんです。今回もどんなお弁当にするかわくわくしながら計画して、朝からいそいそと準備して、ロビーでおいしくいただきました。

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合間に豆大福も食べた♡

 

以下、歌舞伎の超スーパーマックス初心者の感想です。

 

「増補忠臣蔵ー本蔵下屋敷

○ももこ的あらすじ

 主君である若狭之介に、武士的にめっちゃ恥ずかしい思いをさせてしまった家老の本蔵。その罰で下屋敷での隠居生活をしています(なぜか若狭之介の井妹の三千歳姫も同居)。若狭之介が下屋敷にやって来る日、家来の伴左衛門は三千歳姫との結婚を画策し、本蔵を殺そうとやかんに毒を盛ります。本蔵はそれを目撃しますが、若狭之介から「本蔵を打ち首にする」とのお達しがあり、伴左衛門に連行されてしまいます。

 若狭之介から色々怒られ、さあ打ち首、と思った瞬間、若狭之介は伴左衛門の脳天を一撃。伴左衛門死す。そこから、若狭之介と本蔵、さらには三千歳姫も合流して、涙なみだの切ない別れの様子が描かれます。最後は本蔵が旅立つところで終幕。

 

○感想

伴左衛門のかませ犬感半端ねぇ…!三千歳姫は冒頭にお琴の演奏して、最後にちょっとお別れしに来て、ん?台詞ありました?って感じでした。まぁとにかくひたすらに美しいので、目の保養要員なんだろうな~。歌舞伎の女性って、本当に所作が美しくて憧れます。

 若狭之介と本蔵の別れの場面は迫力に圧倒されました。泣きの演技すごい。こっちまで引き込まれてもらい泣きしそうになりました。殿と家老の関係って、きっと家族かそれ以上なんでしょうね。若狭之介が「未来も家老だぞ」とか「忠義は永遠だぞ」みたいなこと言ってて、本蔵も「ありがたや~」って感じだったので、そういうこと言ってもらえるのはとても名誉なことなんだろうなあ。てか、「未来」という単語がこの時代にもあったのか、とびっくりしました。

 このお話が忠臣蔵の前日譚だそうなので、忠臣蔵に明るければ「おお!そゆこと!」って思えるみたいです。とはいえ全然忠臣蔵のことを知らない人間でもとっても楽しめたので無問題。

 あ、毒の入ったやかんの水を本蔵が盆栽(?)に入れると、生えてた植物がへなへな~ってなるのが不思議でした。こういうびっくり演出があるのも面白いですよねー。

 

 

「梅雨小袖昔八丈-髪結新三」

○ももこ的あらすじ

 白子屋という会社の社長令嬢であるお熊ちゃんと、番頭の忠七くんは恋人同士。しかし、倒産しかけた白子屋を救うため、お熊ちゃんは政略結婚を迫られます。そこに、美容師の新三が現れ、忠七に「駆け落ちしちゃえばいいじゃん」と唆し、忠七も「それ名案!」と乗っかります。

 お熊ちゃんをこっそり新三の家へ連れ出し、新三とともにお熊ちゃんの元へ向かう忠七。と、ここで新三が本性を現します。忠七はこてんぱんにやられ、自殺を図りますが、通りかかった源七親分に助けられます。

 新三はお熊ちゃんを人質に、白小屋から500両をせしめる算段でした。忠七や白子屋に頼まれ源七親分が新三の家へやってきますが、新三にうまくやりこめられてしまいます。困った白子屋は、最後の手段と新三の家の家主にお熊奪還を依頼します。威勢のいい新三も家主には敵わず、お熊を開放、一件落着となるのでした。

 

○感想

 あらすじだとあっけない話ですが、新三と家主さんのやりとりが最っ高!めちゃくちゃおもしろいです。家主さんがね~、お金大好きなんですよ。奥さんも最高にお金に汚いナイスキャラでとってもおもしろくて可愛らしい。江戸時代はほんとにこんな感じの人いたんだろうな~って思いました。

 「増補~」で本蔵を演じてた方が家主さんを演じていてびっくりしました。さっきまでめちゃくちゃ泣いてましたやん!てかもう別人ですやん!役者さんってすごいですね~。忠義に厚い家老かと思いきや、一癖も二癖もある狸爺を演じるんですから。体力も底なしですよね。相当鍛えてるんだろうな~。

 あとは、新三がとにかく粋!かーっこいいの!!忠七に本性を現すシーンの啖呵がかっこよくてねぇ…。歌舞伎役者に恋しちゃうの分かる気がしました。雨傘を持ってて、それがまたかっこいいのですよ。いっちばん最後のシーンでも傘を振り回してて、傘ってこんなにかっこいいアイテムなんだなあと思いました。私が振り回してもああはならないんだから不思議(当たり前)。

 それから、新三の子分の細かい芝居がすごく素敵でした。源七親分にお茶を淹れたり鰹を捌いたり、本筋とは関係ない細かいシーンがいくつかあって、それが本当にその作業をやっているように見えるんです。新三とのやりとりなんて、江戸時代の、新三の家をのぞき見してるみたいな、「ああ、江戸時代ってこんなだったんだなぁ」ってなんだか懐かしい気持ちになるような。それくらいリアルな風景に見えました。

 そうそう、まんまと新三の策略にはまった残念boyでおなじみの忠七くんは、「増補~」で三千歳姫を演じてた方みたいです。これも全然分からん…。途中、下駄の鼻緒切れたとかで、こよりで修理するんですね、忠七くん。こよりなんかで下駄が修理できるんかいと思って注目してたら、なんかくるくるくる~ってして、ぐいっと結んで、直してたっぽいです。あれなんなんだろ~不思議~~。昔はそうやってたんだろうな~器用やな~~。結局、新三にずたぼろにされて下駄履かないんですけどね。

 一幕には、新三役をしている菊之助さんの息子さん・和史くんが出てきてめーーーーっちゃかわいいの!!何言ってるか全然聞き取れないけど!(笑)とにかくかわいいからいいの!かわいいの!こうやって役者として成長していくのね…って、誰目線か自分でもわかんないけどしみじみしました。その前の、新三が髪結するとこもかっこよかったな~カリスマ美容師だよな~~。江戸時代、粋だわあ。

 

うわ、めっちゃ長くなっちゃった。なのにまだまだ感想書ける気がする。

ほんっと、歌舞伎おもしろいです。笑えるところたくさんあるし、かっこいいとこもたくさんあるし、肩ひじ張らずふらっと観に行けると思う!一番安い席なんて1800円なんですよ!?安すぎない!?それで4時間も楽しめるんだからめっちゃコスパいいエンターテイメントです。間違いない(一番いい席でも9800円。バレエに比べたら安すぎて怖い。申し訳ない)。

 

チャンスがあったらまた行きたいと思います!

 

では~~

 

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渋いわぁ